「いい人」をやめると楽になる 敬友録
曽野 綾子 著
何年か前、あぁ。。。ちょっと人間関係に疲れた!と思った時、偶然紀伊國屋書店で出会った本。そう、これは必然的に私の手元にきてくれた本だった。
若い時には、多かれ少なかれつっぱっている。いい顔を見せたい。あんまりばかだとは思われたくない。私はそれを向上心というのだろうと思ってきたが、歳を取るに従って、それも嘘くさく思えてきた。
・・・・この本のまえがきにこんな一節があった。私も若い時はずいぶんいい子ちゃんぶった優等生の八方美人だった。ひょっとしたら、それこそが美徳などと勘違いしていたかもしれない。歳を重ね、無駄に生きてきた分の嵩を高くしてみたら、いい人としての生き方がどうも胡散臭くてたまらなく気持ち悪い。そんな居心地の悪い生き方が、まさに「いい人やめたら楽になった」その瞬間だった。
いい人の反対は悪い人だと思っている人が多いけど、現実にはいい人でも悪い人でもない中間のところにいる灰色ゾーンの人間が8割もいて自分がそのゾーンにいることに何かしら居心地のいい安心感を感じているんだそうだ。
いい人をやっていると疲れる。それに対して、悪い人だという評判は容易にくつがえらないから安定がいい。いい人はちょっとそうでない面を見せるだけですぐに批判され評価が変わり捨てられる。だから維持しようとがんばるから疲れるのである。
いい人でいることに疲れたり飽きたりした人、ご一読を。
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